木槿 桔梗 秋桜 風船蔓 水引 花入 竹手付
木槿(むくげ)
アオイ科の落葉低木。高さ約3メートル。葉はほぼ卵形で、縁に粗いぎざぎざがある。夏から秋にかけて径約6センチメートルの紅紫色または白色の五弁花を開き、一日でしぼみ、次々と咲き続ける。中国・インドの原産。江戸時代に栽培が流行し、一重咲き、半八重咲、八重咲きや、弁の形、花の色などの違いで多数の品種ができ、名のついた種も多い。白の一重咲きで中心が紅い底紅で「「日の丸」より少し花が小さいものを「宗旦」、純白の一重咲きを「遠州」などと言い習わしている。蓮(はちす)。木蓮(きはちす)。ゆうかげぐさ。あさがお。もくげ。中国原産。中国名を「木槿(ムージン)」。 和名の由来は、漢名の「木槿」の音読み「もくきん」が転訛した、 韓国の呼び方「無窮花(ムグンファ)」または 「ムキュウゲ」が転訛した、等の説がある。
桔梗(ききょう)
キキョウ科の多年草。日当たりのよい山野に生え、高さ約1m。葉は長卵形で、裏面がやや白い。8、9月ごろ青紫色の釣鐘形の花を茎頂に数個つける。つぼみのときは風船状をなし、花びらの先が5裂して開く。園芸種には白色花や二重咲きのものもある。秋の七草の一。根は漢方で薬用。『新撰字鏡』(892~900)に「桔梗 阿佐加保 又云岡止々支」とあって、万葉時代に朝貌(あさがお)と呼ばれていたのが桔梗とする。おかととき。ありのひふき。きちこう。和名の由来は、桔梗という中国名に由来するという。
秋桜(あきざくら)
コスモスの別名。キク科の一年草。高さ1.5~2メートル。葉は羽状に細裂して裂片は線形となる。秋、白色や紅色の花を開く。オオハルシャギク。メキシコの原産で、日本に渡来したのは明治12年(1879)という。「秋桜」の字は、主に秋に咲き、花弁の形が桜に似ているところからの和名。コスモスはラテン語のcosmosで、ギリシャ語の 「秩序」「飾り」「美しい」という意味の 「Kosmos」に由来し、星がきれいな宇宙のことをcosmosと呼び、花びらが整然と並ぶこの花も cosmosと呼んだという。
船蔓(ふうせんかずら)
ムクロジ科の蔓(つる)性の多年草。日本では一年草として観賞用に栽培。葉は複葉。六、七月ごろ、白色の小花を開き、朔果(さくか)は径約2.5センチの三稜のある緑色のホオズキ形で中空。風船のようにたれ下がる。熱帯・亜熱帯に分布。和名の由来は、朔果が風船状で、蔓性のところから葛と名付けられたとの説がある。
水引(みずひき)
タデ科の多年草。山野に生え、高さ50~80センチ。多少枝分かれし、葉は広楕円形で互生し、葉面に黒い斑紋がある。夏から秋、葉腋(ようえき)や枝頂から細長い花序が出て、赤または白の小花をまばらにつける。みずひきぐさ(水引草)。和名の由来は、熨斗などに懸ける紅白の水引に似ているからという。